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三上寛の歌う「ギターを持った渡り鳥」

年度も変わったので、久しぶりに書き込みます。

「われは昭和の児ならずや」と題して、そこはかとなく昭和を感じられるものをご紹介しようかと思います。

 今回紹介するのは、三上寛の歌う「ギターを持った渡り鳥」。深作欣二監督の「新仁義なき戦い 組長の首」の一シーンです。
 三上さんは主人公の菅原文太を慕ってとりまいているチンピラ。かれは小林旭を自称してギターの流しをしてます。そんなある日、菅原文太の潜伏先のアパートで暇のつれづれに三上さんが歌うのが「ギターを持った渡り鳥」。

 ストーリーの展開上では、とりたてて重要なシーンではないのですが、絵が素晴らしい。ゆるやかに動くカメラで北九州の海にしずむ夕日を捉え、次に潜伏先のアパートの外観(いかにも昭和な文化住宅という建家)を右移動するカメラで撮り、部屋に入って三上さんのギターのアップから歌っている顔を映し、最後に昼寝している菅原文太の姿。

 北九州の海岸の、工場がガチャガチャと立て込んだ中から漏れてくる夕日は、美しいとはいえ一抹の侘びしさも感じさせます。「ギターを持った渡り鳥」といえば、当然小林旭主演の日活アクションを思い起こさずにいられませんが、小林旭主演作品での全く屈託ない夕焼けとのコントラストが、しがない昭和ヤクザのうら寂しさを強く印象づけていたと思います。基本的に殺伐とした「仁義なき」シリーズですが、この美しい夕日のシーンは深作監督の作品の中でも私の最も好きな絵の一つ。

 このシーンを見て、ふと三上さんの「夢は夜ひらく」を思い出してしまいました。彼の歌の中でも、「夢は夜ひらく」はよく知られたものだと思いますが、一節に

「夢は夜ひらく唄っても
 ひらく夢などあるじゃなし
 まして夜などくるじゃなし」

とあります。劇中の三上さんは、結局虫けらのように殺されてしまうのですが、小林旭の歌を歌ったところで、小林旭のようなヒーローにはなれなかったワケですね。



コメント
はじめまして!
お邪魔いたします。

ニセ首相官邸HPからこちらに来ました。

素晴らしかったです。
物事の見方捉え方等、他者に見られないものがあり、的を射ているように思えました。
今の様々な事象をその目で捉えた分析をしてくだされば、もっと我々一般人の見方考えまたも向上する可能性も出てくるように思えました。

もし許されるのであれば、福田首相、麻生首相のニセHPも、
そして、願えるならば、
産経イザブログにて、時事の批評エントリをあげていただければ我々一般人にとって幸いです。

今後のご活躍を勝手に来たし、ご健勝をお祈り申し上げます。

大変興味深いHPをありがとうございました!!
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